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隣地境界線においてのトラブル

【不動産トラブル事例】境界確定において隣地所有者への確認を怠ったため損害賠償請求を受けた事例

媒介業者が、土地の媒介において、境界の調査を売主からのみ確認しただけで、隣地所有者への確認を怠り、不十分な説明を行い賠償請求を受けた事例

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紛争内容

①買主Xは、媒介業者Yの媒介により、売主Aから本件土地を購入した。

その際、媒介業者Yからは、隣地との境界は隣地との境にある堀であり、その堀は隣地所有者Bの所有との説明を受けていた。

②取得して3年後、買主Xは、本件土地を転売するため隣地との境界を確認したところ、境界線は「堀」とは別に、本件土地内に境界石が存在することが判明した。

③買主Xは、隣地所有者Bに境界の立会い確認を求めたところ、境界石のあるところが本当の境界だと主張して譲らないため、けっきょく転売の話もキャンセルになってしまった。

Bは「かって私が売主Aにたいして境界上に堀を建てたいと申し出たところ、拒否されたので境界の内側(Bの敷地内)に堀を建てたもので、もし媒介業者Yが私に聞いてくれていれば、真の境界が境界石のところであることを容易に知り得たはずである。Yは「私に聞かなかった」と主張した。

④買主Xは、転売を急ぐため、けっきょく境界については隣地所有者のBの主張を認めて境界石をもって確定した。

そこで、買主Xは媒介業者Yに対し、Yがもっとよく調査説明をしていれば、このような紛争は起きなかったとして、境界石をもって境界とした面積の減少分と転売が遅れたことによる損害賠償請求をした。

⑤なお、媒介業者Yの話によると、2年前に売主Aに境界を尋ねたところ、境界は堀の部分であり、その兵は隣地所有者Bが建てたものだということで、そこが隣地との境界と思ってその旨を説明したということであった。

紛争関係図

<土地>
隣地境界線においてのトラブル

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本事例の問題点

媒介業者Yは、隣地所有者が建てた堀があるという売主の説明だけで、境界が確定していると思い込んでいた。そのため隣地所有者への調査を怠って、不正確な境界を買主に説明した。

本事例の結末

媒介業者Yは、境界についての調査確認が不十分であったことを認め、損害賠償請求額の一部を負担することで解決した。

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本事例に学ぶこと

①本事例は、媒介業者Yが、境界についての売主の話のみを信じてしまい、隣地所有者への立会い確認や、境界表の存否の確認等、基本的な調査業務を怠ったために生じた紛争である。

境界の確定に関して売主に確認するとともに、隣地所有者にも境界確認の立会いを求めて確認することが対象不動産の範囲を確定する基本事項である。

②日常生活では境界という言葉が広く誓われているが大別して1つは「所有権の境界」、もう一つは「地番の境界」の2つの境界をいい、この2つの境界は通常一致する。

売主は売買の目的物に対して、実測取引、公募取引にかかわらず、現地にて隣地との境界を明示して、買主にその目的物の範囲や越境物の存否などを確認させる義務がある。

一方、媒介業者は後日の紛争を防止するために、依頼者に対して助言をする必要がある。実測図が存在する場合は、その実測図が示す境界に関し隣地所有者も了承しているか否か確認し、それを買主に明示・説明する必要がある。

また、実測図ないなど隣地との境界が不明な場合には、隣地所有者との間で土地家屋調査士や測量士などの専門かも交えて境界を定め、境界確認書を作成すべきである。

その他、境界を画する構築物や工作物の所有権の帰属の確認や境界越境物の有無にも留意する必要がある。

 

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